Aπραξία

結像光学系

センサーサイズ その3

2026.6.18

センサーサイズ その3

今回は、前回の記事で紹介した「1型センサー」以下の小型イメージセンサーについて解説する。小型イメージセンサーの用途は、民生用カメラをはじめ、スマートフォンなどのモバイル機器、セキュリティカメラ、車載機器、内視鏡など多岐にわたり、センサーサイズの種類も非常に多い。ここではSONY製センサーに着目し、2026年6月現在SONY社のwebページに掲載されているセンサー情報をまとめる。

表1は小型イメージセンサーのデータをまとめた表である。 比較のためにフルサイズセンサーを最上段に記載し、それ以降はセンサーの対角長が大きい順に並べている。また、最下段には世界最小クラスの民生用イメージセンサーである OMNIVISION社製 OVM6948 の情報を掲載した。表には用途、センサー規格(型数)、センサーサイズ、アスペクト比、フルサイズ換算係数、フルサイズセンサーと1型センサーに対する面積比を示しており、用途ごとに色分けしている。

 

表1:小型センサーのデータ表※


※表中のセンサーサイズ、アスペクト比等の値は、各規格における代表的な製品の仕様を参考として記載したものである。同一の型数であっても、製品ごとに有効撮像領域やアスペクト比が異なる場合があるため、個別の設計や選定に際しては各製品の仕様書を参照されたい。

 

各用途で使用されるイメージセンサーの特徴を以下にまとめる。

 

  • 民生用カメラでは、1型からフルサイズ、さらには中判までの大型センサーが使用される。大きな受光面積を活かして高画質・高感度・広ダイナミックレンジを実現できることが特徴であり、近年は高解像度化だけでなく、高速連写や高フレームレート動画への対応も進んでいる。アスペクト比は3:2が主流で、一部のセンサーでは4:3が採用されている。
  • モバイル用途では1/3型~1型クラスまで幅広いサイズが採用されており、現在のハイエンドスマートフォンでは1/1.3型前後の大型センサーが主流となっている。限られた筐体サイズの中で画質を向上させるため、積層型センサーや高画素化技術が積極的に導入されている。アスペクト比は4:3が主流で、静止画・動画の両用途に最適化されている。
  • セキュリティカメラでは1/3型~1/1.2型程度のセンサーが使用されている。監視用途では解像度よりも暗所性能や広いダイナミックレンジが重視されるため、比較的大きな画素サイズを確保した設計が採用されている。アスペクト比は16:9が主流で、監視映像に適した横長の画角を実現している。
  • 車載用途では1/4型~1/1.5型程度のセンサーが主流で、自動運転や運転支援システム(ADAS)の「目」として使用される。逆光やトンネル出入口などの厳しい環境に対応するため、高HDR性能やLEDフリッカー抑制機能が重要視されている。限られた設置スペースの中で広い視野角を確保するため、アスペクト比が用途に応じて多様化している。
  • 内視鏡用センサーは、今回調査した中で最も小型であり、1/5.36型~1/9.25型の超小型センサーが使用される。人体への負担を軽減するため、センサーとレンズを極限まで小型化することが求められている。限られた実装スペースの中で撮像面積を確保するため、アスペクト比は1:1に近いものが採用されている。
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    1型以下のイメージセンサーでは、1型センサー(対角15.9 mm)から世界最小クラスのセンサー(対角約0.8 mm)まで、対角長で約20倍、面積では約350倍の差がある。用途ごとに求められる性能は大きく異なり、民生用カメラでは高画質化のため大型センサーが採用される一方、内視鏡や車載用途では小型化や実装性を重視した小型センサーが用いられる。近年はスマートフォン向けセンサーの大型化も進んでおり、各用途に応じた最適なサイズ・性能の両立が重要となっている。

     


    図1:小型センサーのサイズ比較図

     


    次回は、大型のセンサーについて紹介する。

    この記事の監修者プロフィール

    内山 允史

    趣味は天文と写真と車。大学では天文サークルに所属し、暗い空を求めて日本中を飛び回っていた。 天文学を極めるために大学院に進学、在籍中は中間赤外線分光器の開発に従事。 カメラやレンズに関する記事を主に担当。

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